概要
原題:Night Swim
製作:2024年アメリカ
配給:東宝東和
監督:ブライス・マクガイア
出演:ワイアット・ラッセル/ケリー・コンドン/アメリ・フォーファーレ/ギャヴィン・ウォーレン
難病を患って休業中のメジャーリーガー・レイは、家族を伴ってプール付きの一戸建てに越してくる。リハビリのためには水泳が有効であると聞いての判断だった。だが、そのプールには邪悪な何かが潜んでいた。
予告編
感想
今月から劇場公開中の新作ホラー映画。
主演がカート・ラッセルの息子さんだそうでビックリ。
内容はプール付きの家に越してきたら、そこには得体の知れない怪異が…というもの。ナイトスイムと言いつつ真っ昼間でも構わず怪奇現象が起きます。
製作費が1500万ドルとかなりお安く、全米興行収入は3200万ドルとそこそこヒットしている模様。ホラーとしてはジャンプスケアで少しビクッとさせられるくらいでそれほど怖くもなく、血もほとんど出ないし死人も最小限しか出ない。「ミーガン」とかあの辺と同じようなライトさですが、それでもクオリティは高い方でそこそこ楽しめました。題材的には初夏の季節にちょうどよく涼し気な雰囲気で良かったですね。
主人公レイがメジャーリーガーというのもホラー映画では目新しくて良いです。いや、そういえば「セミマゲドン」の主人公もメジャーリーガーだったか…。まあセミマゲは捨て置いて、怪異と家族愛という定番のテーマにほどよく野球ネタを絡めているのが本作の個性となっています。プールでリハビリしたらめきめき回復してきたレイが特大ホームランをかっ飛ばす爽快シーンが本作のハイライト。
それにこの手のホラー映画の場合、「プール付きの豪邸に住めるようなブルジョワは全員呪い殺されればいいのになあ」みたいな気持ちになってしまいがちですが、メジャーリーガーならまあいいかと思える。この違いも小さくない。
それで肝心のプールの方ですが、アメリカではあんなに深いプールが一般的なんですかね。一番深いところでは水深4~5mくらいあるように見える。別に悪霊がいなくても普通に事故が多発しそうな危ない設備です。水で満たされている時はまだしも、カラッポの時はもっと怖い。なんせ柵も何もないので、落ちたら重傷は確実。本作で一番怖かったのは序盤でやってきた修理業者が落ちそうになる場面でした。あんなの小さい子供がいる家庭では特にリスクが大きそうですね。
そんな感じで過去にうっかり者の一人や二人の命が吸われていても全然おかしくなさそうなので、レイの奥さんがプールの怪奇現象を体験して「何か曰く付きなんじゃないの!?」と不動産屋に詰め寄る場面では微妙に違和感を覚えました。曰くがあったとしてもそんなに意外なことなのかと。特にアメリカなんて築年数長い家多そうだし、あまり気にしないのかと思ってたんですがね。
まあ、悪くないとはいえそんな細かい感想ばかり出てくるような小粒感の強い作品だったので明日には忘れてそうですが、ホラー映画の興行収入を上げるために少しでも興味のある人はなるべく劇場へ観に行ってほしいかなと思います。
コメント
彼は「オーヴァーロード」というホラー映画にも主演してますが、こっちの映画も結構面白かったです。もし未見ならお勧めです。
>切り裂きシンザさん
最初から俳優一筋だったわけではなくセカンドキャリアなんですか。となると本作のレイ役はやりやすかったでしょうね。「オーヴァーロード」は未見なので新作の隙間が空いた時にでも見てみようかと思います。
金をかけないホラー屋代表みたいなあいつだった
>2024年6月16日 23:37の匿名さん
ジェームズ・ワンは「マリグナント」が興行的には赤字で
こっちは黒字っていうのはちょっと複雑な気分ですね…