「ドラッグ・ゲイター」感想 ワニシャブパレード デスロールの覚醒

概要

原題:METHGATOR

製作:2024年アメリカ

発売:ニューセレクト

監督:クリストファー・ダグラス・オーレン・レイ

出演:ラロン・マルゼット/レイ・アセベド/ヴァネッサ・タマヨ/ブルース・ピープルズ/パトリック・ラビョルトー


フロリダのある島で、密売人が沼に大量の麻薬を落とした。それを食らったデカいワニがええっ?キメたワニと化し、なぜかさらにデカくなってしまう。麻薬捜査官のダンテは仲間と共に町を守るべくキメたワニに戦いを挑む。


予告編

感想



「コカイン・ベア」

「ええっ?キメたカニ」

に続く薬物系アニマルパニック第3弾。



変な話ですが…薬物によってにわかにアニマルパニック業界が活性化した感がありますね。マニアとして思うことは、安直だろうと何だろうとこのネタを全ての動物に注入して思う存分擦り倒してほしいものです。



今回はパクリ映画業界最大手のアサイラム製作。しかしどうしてサメではなくあえてワニをチョイスしたのか。それは謎ですが、クソ映画職人の中でも出し惜しみはしない男クリストファー・レイ監督の仕事だけあってワニの暴れっぷりを存分に楽しめる良いクソ映画でした。



原題は「メスゲーター」、つまりメタンフェタミンなのでコカインではなく覚せい剤。「カニシャブ合戦」はシャブじゃないからということで「キメたカニ」に変更されましたが、今回は紛れもなくワニシャブ。



この邦題はいまいちパンチが弱い気がするので、「ワニシャブパレード デスロールの覚醒」とか「シャブゲーター」みたいなのはどうでしょうか。それとも「シャブ」は問答無用でNGなのかな。となるとあとは「ラリゲーター」しかないね。



全然何の関係もないけど、試しにググってみたら「ワニのしゃぶしゃぶ」という料理を出す店は存在するようです。



それはさておき本作の内容ですが、せっかく覚醒したのに名物のデスロールをかましてくれないことが残念です。まあそのかわりノシノシと可愛く歩いたり、鉄塔をド派手に破壊したり、人間を大量に召し上がってくれたりするのはうれしい。パレード乱入もアサイラムにしてはスケールの大きいパニック描写で大変良い。単純にワニ映画とみても満足度は高い方です。



ストーリーは古典的ジョーズ型テンプレートに麻薬捜査官を組み合わせただけの薄味あっさり仕様。

ただ、


「パレードのためならキメたワニなんて知ったことじゃねえよ!適当に処理しとけ!」


といういつもの悪徳町長がヤケクソになって単身でワニに突撃するくだりだけはテンプレから逸脱しており、印象に残ります。とはいえ、全体的には観終わって数分後には全てが忘却の彼方。だがそれがいい。それでいい。そんな風に思いました。




「ドラッグ・ゲイター」 [DVD]


コメント