概要
原題:Winnie-the-Pooh:Blood and Honey 2
製作:2024年イギリス
配給:アルバトロス
監督:リース・フレイク=ウォーターフィールド
出演:スコット・チェンバース/サイモン・キャロウ/アレック・ニューマン
100エーカーの森での惨劇を辛くも生き延びたクリストファー・ロビン。だが、多くの犠牲者を出し、犯人は見つからない。おまけに事件がホラー映画化までされてしまったことで、彼はご近所さんからの白い目にさらされていた。
一方、100エーカーの森に再び冬が訪れ、ハンターが攻めてきたことでプーさんとなかまたちはまたしても生存の危機に陥っていた。彼らは餌食を求め、アッシュダウンの町へとやってくる…
予告編
感想
「プー あくまのくまさん」の続編。
スコット・ジェフリー&リース・フレイク=ウォーターフィールドのタッグも続投。
もちろん暗黒と絶望の itn distribution 印。
前作が出オチ的クソ映画だったので全然まったく何も期待せずに見に行きましたが、意外にもめちゃくちゃ面白いです。これはビックリ。前作のスマッシュヒットのおかげで予算が15倍に増えたらしく、おもしろさも見事15倍になっています。とてもじゃないけどitn印の映画とは思えない。
予算15倍になったと言っても2万ポンドから30万ポンドになっただけなので、前作が意味分からんレベルで激安すぎただけで、本作でもまだ超絶低予算映画の部類ではありますが。エンドクレジットも驚くほど短いです。「Raver」がスタッフより多くて笑いました。ジェフリーもウォーターフィールドもやれば出来る子だったんだなあ…。
内容は、前作のトラウマと周囲の目に苦しむクリストファー・ロビンがプーさんたちの出生の謎に迫っていくというストーリー。まあ、そんな話はどうでもいいんですけどね。むしろ出生の謎なんて全然知りたくない。というかそんないらん情報が明らかになるにつれ、元ネタの「プーさん」とはただでさえ似ても似つかないのにさらにどんどんかけ離れて行っちゃう感がありました。
ということで、本作が素晴らしいのは話の内容ではなくプー、ティガー、オウルなどという名前のコスプレ殺人鬼たちの大変豪快なスラッシャーぶりにあります。かなりの人数をゴリゴリと肉塊に変えていく殺りっぷりは近年稀に見るムゴさ。単に物量だけでなく趣向も色々と凝らしており、スラッシャー映画としての満足度は高い。サブタイのわりになかまたちはそんなに目立ってませんが、プーさん単独でも充分いける。
何といってもプーさんのメインウェポンが「鎖のついたデカいトラバサミ」っていうのが非常にユニークかつ凶悪でカッコイイ。そんな痛そうなもんを投げつけて首を刈り取り、その飛んできた首をバッティングで粉砕する絵面には大興奮せざるを得ない。というかこれはもう実質的にあの伝説の野球ゲーム「くまのプーさんのホームランダービー」の実写版と言えるのではないか。
↑ラスボスのクリストファー・ロビン。
人知を超えた途方もない超魔球を投げてくる最凶最悪のピッチャー。
私はプーさんのことをこのゲームと本作でしか知らないので、もはやプーさんとクリストファー・ロビンは宿敵同士のイメージしかないっていうね。A.A.ミルンも21世紀の日本人にそんな歪んだ認知のされ方をしているとは夢にも思わなかったことでしょう。
↑前作。一応ソフト化されてたのか…
コメント
検証ありがとうございます。
問題なくコメントできる人とエラーが出る人がいるようですが、エラーの場合はブラウザのシークレットモードなら出来るらしいことをここにも一応記しておきます。