「ショックウェーブ 巨大地震」 感想 人類史上最悪の地震映画

概要

原題:SHOCKWAVES

製作:2022年イギリス

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:ジャック・エアーズ

出演:ハワード・J・デイヴィー/チャーリー・エスケア/サラ・T・コーエン/メグ・マシューズ/ベアトリス・フレッチャー


地震学者のワトソンは研究に打ち込むあまり家族を蔑ろにしてしまい、離婚届を突き付けられていた。その日も山へ遊びに行く予定をキャンセルし、同僚にバカにされながらも地震の分析をしていたワトソンは数値になんかの異常を発見。その直後、大きな揺れが辺りを襲った。5時間後に人類史上最大の地震がやってくると予見したワトソンは家族を救うため山へ向かうが…


予告編


↑予告編がなかったので続編の予告編でも貼っときます。
映像使い回してるから問題ないね。
問題なのは続編が存在することですね…

感想



スコット・ジェフリー製作のディザスター・パニック。

暗黒と絶望のitn distribution。

アマプラ299円、U-NEXT399ポイントで配信中。



この前観た「プー2」がわりと面白かったので、スコット・ジェフリーだからと言ってクソ映画だと決めつけるのはもうやめよう…なんて反省しながらレンタルしてみたわけですが、これはビックリ。




これは ひどい!

災害映画としては未だかつて見たことがないレベルでひどい!


これもう今年のベストクソ映画じゃない?

スコット・ジェフリーはまだこんな酷い映画を隠していたのか!?

やっぱり超クソ映画メーカーだったんじゃないか…こやつあなどれん…




何がどうクソかというと、まず人類史上最大の地震(笑)が起きても全然揺れません。


カメラを激しく揺らして地震っぽく見せるんだろうな…と思ってたらそれすらしません。


では何をするのか。




人が机を掴み、自分でガタガタ揺らしてます。

または、クネクネしながらおしくらまんじゅうします。



あるいは、揺れてないけど適当に転びます。

パチンコ玉みたいなツルツルした岩がジャラジャラ滑り降りてきます。

辺りに何もない人里離れた山を普段着のお年寄りがブラブラしており、岩に当たって潰されます。



今まで浴びるようにクソ映画を観てきた私でも、こんな斬新な地震の演出方法は一度もお目にかかったことがございません。特に机ガタガタは


「これほど志の低い映画が存在するのか!?」


とある種の感慨すら湧いてきます。



描写もですが展開も正気の沙汰ではありません。


ワトソン博士の妻と娘3人が山小屋へ遊びに行く途中、斜面をゴロゴロ滑り落ちてくる大量の岩と倒木を目撃します。3DOレベルのCGなのはさておき、そんな状況を見て少しは危機感を覚えるのかと思いきや「心配ないわ 行きましょ」。なんという正常性バイアス。



そんなとぼけた妻子を5時間後に訪れる人類史上最大の地震(笑)から救うため、ボロ車を走らせるワトソン博士。しかしなぜか山のふもとで強盗に襲われ、ボロ車を奪われる羽目に!



しかたなく歩いていると、通りすがりのフォルクスワーゲンが停まってくれます。運転手のおばさんに事情を説明して便乗させてもらえると思いきや、なぜか無償で車を譲ってくれることに。本当になぜなのか。意味が分からん。恐ろしく親切なおばさんと思うしかないのか。



…が、車を譲ったおばさんがテクテク歩いていると、今度はワトソン博士が車で勢いよく彼女を跳ね飛ばして即死させてしまいます。マジで一体何をやっているのか。これはいくらなんでもクソすぎる超展開。しかも全く何の意味もないというね。なんで博士がそんな深い恩をアダで返すマネをするのか何一つ理解できません。メタ的にも不自然に強盗をねじ込んでまでなぜこんな胸糞展開を見せたのか全然わからん。



他にも洞窟ガイドの親子をあっさり見殺しにするし、というか出会う人全員殺すか見殺しにしてるし、地震学者のわりには自己保身全開すぎて何から何まで擁護のしようがない超絶クソ映画に仕上がっております。あ、でも景色だけは綺麗で良かったな。




「ショックウェーブ 巨大地震」(Amazon Prime Video)



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