「ツイスターズ」 感想 エンド・オブ・オクラホマ州

概要

原題:TWISTERS

製作:2024年アメリカ

配給:ワーナー・ブラザース

監督:リー・アイザック・チョン

出演:デイジー・エドガー=ジョーンズ/グレン・パウエル/アンソニー・ラモス


オクラホマで竜巻の観測・研究を行うケイト・カーターは、竜巻の強さを弱める薬剤の実験を試みていた。だが竜巻は激化し、恋人や仲間たちを失ってしまう。それから5年後、生き残った仲間に誘われ再度オクラホマの竜巻を追うことにしたケイトは、youtubeで活動するストームチェイサーのタイラーと出会う。


予告編

感想



ヤン・デ・ボンの「ツイスター」から28年ぶりの続編。

予告編の煽り方がアルバトロスのビデオスルー映画みたいな安い雰囲気だったのが気になり、スクリーンXで鑑賞してきました。



前作が流行った時は当然私も食い付きましたが、内容を全く記憶しておりません。わざわざノベライズまで買って読んだはずなのに全然思い出せない。もしかしてノベライズだけ読んで本編は観てないのかもしれない。



とはいえ、前作とはストーリー的なつながりは特にないようでした。製作費2億ドルのハリウッド超大作だし、何も考えずにジェットコースター的スリルを味わえればもうそれで充分かなと。劇場でディザスターパニックを見るのも、考えてみればエメリッヒの「2012」以来のことだし。「2012」がド派手すぎたせいかそれ以来めっきり減りましたからねこのジャンル。



…しかし、これが意外にもあまり楽しめない。なぜか乗れない。

尺がかなり長いのもあって、ロデオのあたりで眠りに落ちてしまいました。目が覚めた時はもうクライマックス付近だった。半分以上寝てしまったかも…。



いや、出来が悪いというわけでは決してないんです。人間ドラマは丁寧だし、超巨大竜巻による執拗なオクラホマ州大破壊は途方もなくスペクタクルな映像。竜巻系ディザスター・パニックに期待されているものをしっかりお出ししてくれたのは間違いないんです。



それでも刺さらなかったのは、やはり私のストームチェイサーという職業?に対する理解が浅すぎたからかな…とは思います。アメリカじゃ竜巻で街が破壊されるのはよくあることみたいだし、竜巻を追って研究し被害を軽減してほしいという切実な需要があるのでしょう。しかし日本にはそんなことをする人はいないので、わざわざ竜巻に近づいて勝手に危険な目に遭っている人々を見てもなかなか感情移入しづらい。



ディザスターパニックは災害から逃れようとするジャンルであってほしく、逆に災害に突っ込もうとするタイプの作品はあまり好みでないことに気が付きました。アサイラムはそういうのよくやるけど、そのせいで本作が金のかかったアサイラム映画のように見えてしまう時がある。竜巻を弱める方法とかね…



あと、全体的にくそまじめすぎると思います。そりゃふざければいいってもんでもないけど、竜巻は所詮ただの自然現象なのでそれだけだと何か味気ないんですよね。特に近年はシャークネードだのモンスターネードだのキャットネードだのと竜巻に色々トッピングするのが流行っていたので、竜巻はまんじゅうの皮みたいなもんというか。具に何か入っていてほしいというか。…まあそんな要求をする方が間違ってるし、私が悪いんですけどね。




「ツイスター」(Amazon Prime Video)

↑前作です。


コメント