「ダーク・アイリス 人間兵器」 感想 FBI vs MI6

概要

原題:Dark Iris

製作:2018年アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:デレック・タリブ

出演:ケイトリン・ニューベリー/レベッカ・ハート・フランクリン/カイル・ホッツ/ホセ・W・バイヤーズ/マリリー・オズボーン/デレック・タリブ


90年代、MI6はCIAと共に人間兵器を開発する”ハイド計画”を推進。遺伝学のクロス博士によって13人の人間兵器が作り上げられた。だが、その人間兵器たちには致命的な欠陥があった。製作者の言うことを聞かなくなり、暴力や殺人を起こしてしまうのだ。


予告編

感想



FBIとMI6がポンコツ人間兵器を巡って壮絶な争いを繰り広げるSFサスペンス・アクション謎映画。

299円

101分。



本作はデレック・タリブという人が製作・脚本・監督・編集・キャスティングを兼任しているようです。ついでに脇役で出演もあり。頑張って作ったんだろうなあ…とも思えるし、単なる練習と実績作りを兼ねて何となく作ったのではないかという気もする。まあ、そんなことはどうでもよくなるほど観ていてツライんですが。アマプラじゃ早送りもできないので2日かけてどうにかこうにか完走いたしました。



完走したのはいいけど、この習作のような謎映画について一体何を書けばいいのか悩ましいところです。まあ内容としては、作ったはいいが「制御不能になって殺人を繰り返すポンコツ人間兵器」をイギリスから回収しにきたMI6と、人間兵器絡みの殺人事件を捜査するFBIとの戦いが描かれているようです。人間兵器自体はクライマックスで2秒ぐらい覚醒しただけでした。



しかしこんな激安映画でFBIとかMI6とか言われても、出演者がその辺の太り気味のおじさんおばさんなので全くそれらしく見えないという致命的欠陥があります。そのうえ脚本もなんか変なので、見た目も会話も二重にそれらしくない。MI6、ロシア人だし。ついでに吹き替えのクオリティも高いとは言えない三重苦。まあ「クソツ!」とか言い出す吹き替えに比べればずっとましですが。



例えば序盤、主人公アイリスの恋人が人間兵器に殺害され、現場へやってきたFBIと警官との会話がこれ。



警官「先に吐いておいた方が」

FBI「そんなに酷いのか?」

警官「食肉処理場ですよ」



ベテランのFBI捜査官に対して開口一番そんなこと言う?と思いつつ、一体どんなひどすぎる現場なんだ…とワクワクしていたら、ただ首と胸をちょっと刻まれた地味で綺麗な遺体があるっていうだけ。一体どこらへんに食肉処理場要素があるんかと問い詰めたい。FBI捜査官が吐くどころかみんな冷静そのもので驚きもしないし。



また、あまりにもそれらしく見えないと自分でも分かっているのか、我々はFBIだ!アピールがかなり過剰で鼻につきます。アイリスに殺人容疑がかかり、FBIが家に踏み込むくだりがこれ。



「FBIだふせろー」

「FBIだ今すぐ伏せるんだ」

「体を床にFBIだ」

「FBIだ伏せてくれ」

「FBIだ動かないで」

「FBIよ」

「FBIよー」



そこまで連呼する必要ある??



「ダーク・アイリス 人間兵器」(Amazon Prime Video)


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