概要
原題:Kingdom of Gladiators: The Tournament
製作:2017年アメリカ
配信:トランスワールドアソシエイツ
監督:ステファノ・ミラ
出演:ダニエル・カメラ/グレッグ・チャンドラー・マネス/リノ・アノアイ/リキシ/グーパータップ・シェールギル
砂漠を放浪していたテンプル騎士団のゴドウィンは、奇怪なクリスタルグラスを付けた謎の女・カイラと出会う。彼女は1000年に1度、異空間”ドメイン”で開催される格闘トーナメントへ出場するのだという。そこで勝利すれば強大な力を持つ魔法の剣を手に入れられるのだ。そしてゴドウィンは無理やりドメインに連れて行かれてしまう。
予告編
感想
魔法の剣を手に入れるため、1000年に1度だけ異空間で開かれる格闘トーナメント大会に参加する戦士たちの激闘を描いたファンタジー・プロレスリング&剣闘・謎映画。
アマプラのファンタジー系謎映画は珍作が多いので299円払って鑑賞してみました。しかしこれは主な出演者がプロレスラーとのことで、ひたすら半裸のバーバリアンたちが狭くて薄暗い異空間という名の闘技場で泥臭い格闘戦を繰り広げるだけのプロレスファン向け?ムービーでした。
ただ、主人公はどう見てもレスラーではない細身のイケメン騎士ゴドウィン。砂漠を放浪していたら不意打ちを喰らって即締め落とされてしまう弱そうな男です。そんなのを無理やり異空間へ連れて行き、トーナメントに参加するのは砂漠の国代表の女レスラー・カイラ。彼女が言うにはトーナメントには1国につき2人必要なんだとか。タッグトーナメントなんですかね?その辺すごく曖昧だったんですけど。
カイラ以外の参加者は以下のようになっております。
ジャンラ 魂の国代表
…アマゾネスな女レスラー。かなり強い。
ホットル 北の国代表
…普通のむっちりレスラー。とても強い。
グアナク ライオンの国代表
…とりあえずライオンではなく人間。わりと強い。
ヴィンボア 雨の王国代表
…普通のマッシブレスラー。非常に強い。
グリンデゴール 凍える道の国代表
…ゴドウィンの元師匠でダースベイダー風味。恐ろしく強い。
(※↑うろ覚えなので間違ってるかも)
6か国でトーナメント…
組み合わせ表が気になるところですが、そんなものは見せてもらえません。なので、何だかよく分からないけどとにかく順繰りに適当に戦っているだけ。応援したくなるようなヤツも特にいないので、あとは戦いの内容そのものに楽しみを見出すしかありません。
その観点で言うと、彼らのレスリング技の応酬はそれなりに見応えがなくもない。演出のせいかあまり迫力は感じられないけど、バックブリーカーとかフランケンシュタイナーとかバンバン出してくれます。プロレスファンなら楽しめる…かな?わからんけど。
試合開始から一定時間が経過すると武器の使用が解禁されるという独自ルールがあり、トドメはやけにグロいフィニッシュを見せてくれます。顔面破壊が多かったかな。モータルコンバットのフェイタリティみたいな印象。せっかくファンタジー世界の異空間という設定なんだからただのプロレスでは終わらず、そういう見せ場を設けてくれるのは良いと思います。
ただ、イケメン騎士ゴドウィンが何もしないのが気になる。幼少期のことを頻繁に回想したり、グリンデゴールとのただならぬ因縁が示されたりとストーリー的に主人公であるのは確実なのに、トーナメントにはほとんど関わらない。1回だけ戦ったけど勝ってもその後何もなかったし。
クライマックスで前回優勝者のリキシと戦うのはゴドウィンになるのかと思いきや、カイラと誰だかよく分からんむっちりレスラーとのタッグ。最初は審判だか運営側みたいな感じのレスラーだったのになぜ急にメインエベンターになっているのか。
彼らのしばき合いで地上の岩山が崩れ、動物たちが逃げ出すほどの脅威のズンドコバトルが繰り広げられます。すごいような、すごくないような…わりとどうでもいい感じ。一応その影でゴドウィンとグリンデゴールの剣闘士対決もひっそり進行しますが、場外乱闘扱いでしかない悲しさ。そちらにも少しはスポットライトを当ててあげれば良かったんじゃないかなと思いました。
「キングダム・オブ・グラディエーター」(Amazon Prime Video)
コメント