「トラウマ・フォローズ」 感想 ある意味トラウマ映像

概要

原題:Lyla

製作:2023年アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:ゴードン・カウイー

出演:ジョリーン・アンダーセン/クラーク・ムーア


幼い頃、目の前で母親に自殺されたトラウマを抱えた作家。スランプを脱出するため、妻子と共に森のコテージへやってくる。だが、なんやかんやと不穏な出来事が起きたりする。


予告編

感想



スランプに陥った作家が閉鎖環境で執筆に打ち込もうとしておかしくなり、一緒にいる妻子が危険な目に遭うといった雰囲気の謎映画。そんな風に書くと宣伝文にある通り「シャイニング」っぽい気がしないでもない。邦題は「イット・フォローズ」のパチモン風ですが、そちらとは共通点など全くないし謎映画の宣伝するのも大変ですな。このタイトルだとトラウマをフォローしてくれそうなポジティブなイメージに感じるけどそういうわけでもなく。



じゃあ何なのかというと、全然分からないから困る。イラついて妻子に当たる主人公をしょっしゅう鳴り響く不協和音と暗い映像で見せてくるんですが、時系列を細切れにして入れ替えてたり、現実と妄想が混じってたりとやけに難解なんですよね。インディーズ謎映画ではわりとよく見るタイプですが、なんでこうややこしい見せ方をしたがるのか。そういう手法を上手く使いこなせている作品を見た事が無い。



別に何でもかんでも分かりやすく説明しろとは言わないけど、せめてほんのちょっとでもいいから何か興味を惹く要素を先に提示してほしい。ただただ虚無的なのに難解なものを読み解いて楽しもうという気にはなれないんですわ…。牛乳パズルみたいなもんかな。



平日は私もそこまでヒマではないので晩ご飯を食べながらこういう謎映画を観ているわけですが、何が飛び出すか分からない謎映画の場合、微妙に嫌なスリルがあります。いや、多少のグロはまあ平気なんですよ。排尿排便シーンは勘弁してほしいけど、そんな下品なのは大抵事前に判るので回避が可能。しかし、本作は最悪な映像を不意打ちでお出ししてきやがりました。



そう、歯磨きシャカシャカのドアップシーンです。これほどメシがまずくなる映像も他にない。何の意味もないのに無駄に気持ち悪いものを見せるなと言いたい。ということで、今晩は399円払って食欲を失っただけの悲しい映像体験になりました。







「イット・フォローズ」(Amazon Prime Video)




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