概要
原題:TIME WALKER
製作:1982年アメリカ
発売:キングレコード
監督:トム・ケネディ
出演:ベン・マーフィ/ニナ・アクセルロッド/ケビン・ブロフィ/ロバート・ランダム
ツタンカーメンの墓で3000年前の棺を発見した教授は、それを大学へ持ち帰る。だが、X線を照射したことでミイラが復活し、公開を前に逃げ出してしまう。さらに、バカな研究員が棺に隠されていた宝石を盗み出しており、ミイラはそれを回収すべく宝石を持つ人々を殺害していく。
淀川長治さんもそれなりに称賛
感想
1984年頃に日曜洋画劇場で放映され、衝撃のラストで視聴者の心を奪って行ったと語り草になっている伝説的なポンコツ珍作映画。こういうのを夜九時に堂々と地上波で放映できてた時代って本当に良かったもんだなあと思うんですよ。今じゃプレデターすらやってくれなくなりましたからね。
本作についてはタイトルだけは昔から知ってたものの、まあ「幻の湖」なんかと同じように何となく見るきっかけがなく放置していました。今回は異質な匿名ちゃんさんのオススメということでようやく鑑賞。ちなみにこの記事はおすすめコメントをもらってからわずか4時間後という超速公開になります。だから何ってこともありませんが。かなり古い映画なので普通にネタバレありで書きます。
内容は、ツタンカーメンの墓から持ってきた棺に入っていたミイラが暴れ出し、実はそいつが宇宙人だったと判明するというもの。
…っていうオチが全てのような映画なのに邦題でネタバレしてしまっているのが実にアレ。
「ミイラが実は宇宙人だった」
これさえ知らずに観ていればもっと楽しめたはずなのに…!
U-NEXTの見所解説がこれ↓なんですが、
ミイラ、宇宙人、UFOなど、人々の興味を引きつけてやまない要素を満載したホラーエンターテイメント。日曜洋画劇場で放送され話題に。驚がくのラストシーンは必見。
ネタバレはさておきUFOは一体どこに出ていたのか?
冒頭の宇宙は静止画だったしなあ…
とはいえ、現代の配信謎地雷に慣れた今となっては本作でもそこそこリッチな作りに見えます。舞台はどこかの大学構内ばかりなものの、特にボイラー室多めなものの、エキストラはまあまあ多いし小道具もわりと凝ってる気はしました。宝石を嵌める台座とかね。
ミイラについても、先日見た「ミイラ 復活」の死後数日みたいなインチキミイラではなくちゃんとそれっぽい乾燥したやつが冒頭で拝めますし、大学へ行ってから暴れるミイラの方は中身が宇宙人とはいえ見た目はクラシックスタイル。というかラスト付近まではそれが宝石を持った女性を追い回すので、大部分は当時としてもクラシックなミイラ映画に見えたのではないかと思われます。単なる鬼ごっこではなくしっかりエレベーターをぶっ壊したりするので見せ場がないこともなく、真面目に作っている感もなくはない。
ミイラがひとつまたひとつと宝石を取り返し、台座に嵌めていく過程はワクワクさせてくれます。全部揃ったらどんなトンデモ映像が飛び出すのかと。
ところが、全部揃ってミイラから宇宙人に戻った時の貧相なビジュアルはなかなかの腰砕け具合。宇宙人マスク被ってるだけのただの人では…。そこだけは…そこだけはもうちょっとだけでいいから気合を入れてほしかった…! 自分をかばってくれた教授とE.T.のパロをやり出す場面はもうただ付け爪してるだけの人間の手だし。そこから教授を連れ去っての
「To Be Continued...」
が冗談に見えないぐらい何も解決してないから困る。いや、宇宙人視点なら解決してるのか…? でも人間側としては教授のその後が普通に気になるじゃないですか。
「宇宙からのツタンカーメン」(Amazon Blu-ray)
コメント
なんということを!
確かにこれは当時観たらうおぉ、ってなったかもですが唐突のto be continuedにズコー
超速更新ありがとうございます!
やめられねえ!
え!?実はオススメじゃなかった?
いや、でもまあ…あのコメントなら実質オススメみたいなもんだし
映画自体も推奨するに値する秀逸な珍作だったから問題ないですね!