「サイレント・プレイス」 感想 音を立てたら超産卵

概要

原題:Don't Speak

製作:2020年イギリス

配信:Green Light

監督:スコット・ジェフリー

出演:ステファニー・ロッジ/ジェイク・ワトキンス/ライアン・デイビス/ジョージナ・ジェーン


病気の父親と会うため里帰りした一家。だが実家には誰もおらず、田舎すぎて携帯も通じない。やむを得ず最寄りの町へ行ってみるが、そこにも人はおらず静寂に包まれていた。なんとそこには鋭敏な聴覚を持つ謎のクリーチャーが徘徊していたのだ…


予告編

感想



毎度おなじみスコット・ジェフリー製作・監督・脚本による「クワイエット・プレイス」丸パクリ映画。

そのわりに原題は「ドント・ブリーズ」パチモン系という節操のなさが実に彼らしい。






↑検索しても完全に黙殺されます。

「もしかして:」すら出てこない。

予告編探すのも一苦労ですよ。

むりやり””で括って検索すると大阪の同名アパートが出てきます。

さぞ壁が厚くて静かなアパートなんでしょうね。




誰もいない田舎の街を舞台に、音を立てたら襲ってくるクリーチャーと戦う羽目になる一家の話。



清々しいほど何一つオリジナリティを感じられないものの、スコット・ジェフリーにしてはいつになくシリアスなムードに包まれています。おふざけは一切なく、いつもの手抜きやっつけ感もあまりない。何ならエモさを重視したかのようなスロー演出まであり、「オレだって本気を出せばこのぐらい出来るんだ!」とアピールされているかのようです。確かにこれならジェフリー本人が監督を務めた作品の中ではベスト級の出来栄え。と言っても、人によってはクソ映画ではないかもしれないという程度で特別面白くはないです。



クリーチャーも着ぐるみとはいえ、先日の「エイリアン・ハンティング」のような既製品的安っぽさはなく、適度なぬめり気もあってまずまずのクオリティ。



音を立てたらダメだ!…と言ってるのに何かとキャーキャー騒ぎ立てるママンと妹はこの作品のコンセプトを根底からぶち壊しているような気がしないでもないものの、むしろその方がパクリっぽさが少しだけ薄れて普通のよくあるクリーチャーホラーに見えてくるので、まあヨシと思えなくもない。パクリたくてもうまくパクれない悲しさも感じるけど。



他に良い点を挙げるとすると、本作のクリーチャーが襲ってくるのはただ喰うためではなく、繁殖のためというのが多少なりともパクリ元からひねっており好感が持てます。クリーチャーにつけられた傷にイクラサイズの卵がビッシリ埋め込まれているのはナイスな気色悪さ。特殊メイクの出来も良いです。ちょっとだけ映ってた子グモみたいなやつはクリーチャーの幼体なんですかね。




「サイレント・プレイス」(Amazon Prime Video)



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