「テリファー 聖夜の惨劇」 感想 驚異の胸糞人体破壊見本市

概要

原題:TERRIFIER 3

製作:2024年アメリカ

配給:プルーク/エクストリーム

監督:ダミアン・レオーネ

出演:ローレン・ラベラ/デビッド・ハワード・ソーントン/エリオット・フラム/サマンサ・スカフィディ


ハロウィンの惨劇を辛くも生き延びたシエナとジョナサン。5年後のクリスマス、事件のトラウマを抱えながらも日常に戻ろうとしていたシエナは叔母さんの家で過ごすことに。だが、復活したアート・ザ・クラウンが再び彼女の前に現れる。


予告編

感想



全米どころか全世界が吐いたと話題のエクストリーム・スプラッター映画。

何ならアート・ザ・クラウン役の人も撮影中吐きそうになってたとか。


製作費がたったの200万ドルなのに北米興行収入が8,800万ドルという驚異的ウルトラメガヒット。興行が製作費の44倍とは滅多に見られる数字ではありません。世界興行収入は1億ドルを軽く突破してくれるでしょう。ホラーファンとしては大変喜ばしいことです。



いや~しかし毎度ながら、というかいつにも増してえげつないですね。私もかなり長い事ホラー映画を観てきてますけど、普通に過去最強と言っていいぐらいエグいんですよ。もうオープニングを数分観ただけで「えらいもんを観に来てしまったな…」と冷や汗流しながら後悔してました。激辛100倍カレーの一口目を含んだ時の感覚に似ているかもしれない。たとえホラー映画だとしても、どう考えてもやっちゃいけねえだろ!?ということを初っ端から豪快にぶちかましてくる。



これだけ話題になってますから劇場の客入りも相当良い感じなんですが、30分過ぎたあたりから途中で出ていく人けっこういましたからね。10人以上いたんじゃないかな。まあほとんど戻っては来てたから、一旦トイレで吐いてきたのだと思われます。



ストーリーは相変わらずあってないようなもので、地獄の殺人ピエロという呼称も生ぬるい激やばド外道アート・ザ・クラウン様がそこらへんの人々を手あたり次第にザクザクやってしまう過激映像がひたすら流れてくるだけのような感じ。ゴア表現の見本市、もうそれだけで娯楽として成り立ってしまうレベル。この多種多様なエクストリーム人体破壊ぶりには唸らざるを得ない。



凶行シーン以外は何かとお茶目なアート・ザ・クラウンの振る舞いは笑えるし、新たなホラーアイコンの誕生だ!と人気が出るのもうなずける。のですが、やってることが桁違いにヒドすぎて素直に「カワイ~!」と愛でにくい感。むしろレザーフェイスやブギーマンが相対的にかわいらしく思えてくる。



なんせヤツは老若男女分け隔てなく無茶苦茶やってしまうので、画面に子供が映っているのが恐ろしくてしょうがない。暗黙の了解が通じない。観客の心の安全地帯がない。そんな映画のくせに子供が多すぎるんですよ。「胸騒ぎ」がぬるく思えてくるほどの外道っぷりに血の気が引く。まあ、アート・ザ・サンタにもらったプレゼントを開けたら大爆発のくだりだけは他のクリスマスホラーでも見た記憶があり笑ってしまいましたが。



超えちゃいけないラインを大幅に超えているとはいえ、それでも観客のストレスコントロールは本当にギリギリのところでなされている感は一応あります。それだけはいくらなんでも絶対見せるなよ!頼むぞ!オイ!!と思ったものは一応ちゃんと伏せられてましたからね。一応ね。

それでも帰り道、しばらく肉は食べる気が起こらないだろうな…と思いました。





「テリファー 終わらない惨劇」(Amazon Prime Video)

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