「ザ・ロック 脱獄計画」 感想 クライマックスは資料映像

概要

原題:Alcatraz

製作:2018年イギリス・アメリカ

配信:トランスワールドアソシエイツ

監督:アンドリュー・ジョーンズ

出演:パトリック・オドネル/マーク・ホーマー/リー・ベイン


ガソスタ強盗の罪で終身刑を宣告され、アルカトラズ刑務所に収監されたクラレンス。何やかんやあってギャングが仕切るグループに入れてもらい、彼らの脱獄計画に参加することになる。


予告編

感想



イギリスクソ映画界の巨匠、アンドリュー・ジョーンズ監督の2018年作品。


イギリス・アメリカ合作ということになってますが、アメリカ成分はアルカトラズの資料映像を使っているところだけで、それ以外は純英国産であると思われます。

アマプラ299円で鑑賞。



一応、アンドリュー・ジョーンズ監督作品もそう毎回毎回クソ映画オブザイヤー級にひどいわけではないだろうと思ってるんですが、この作品は途方もなくひどいです。上位入賞は確定的と考えられます。何ならもう学芸会よりひどいんじゃないかな。誇張じゃなく割とマジで。ここまでひどいなら、もういっそのことサメでも出してくれ。



主人公クラレンスが収監されるところから始まり、終盤で脱獄するまでは全てアルカトラズ刑務所が舞台となります。が、囚人と看守合わせて13人くらいしかいない。建物がめっちゃ狭い。囚人はその辺を自由にブラブラしているので監獄という雰囲気も薄い。



ほとんどが登場人物の顔のアップばかり、意味不明な会話だけでストーリーが進行するので異様にダルイ。というかそもそも進行しているのか、ストーリー性があるのかも分からなくなってきます。会話が無意味すぎて頭に入ってこない。虚無です。



それでも何やかんやで詳細不明の脱獄計画が実行に移されますが、裏切り者でもいたのか看守たちに見つかってしまう。そこで囚人側は銃を何丁も持っているのに、なぜか

看守とクラレンスのボクシング対決

が始まります。またか。最近そういうの多いな。まあ、それでも一応このボクシング対決が本作唯一にして最大の見所となっております。他には爆発シーンも一応あるけど。



で、ボクシング対決などしていては脱獄などできるはずもなく。囚人たちは捕まり、それぞれ独房へブチ込まれることに…なるのかと思いきや、普通に銃を向け合いながら延々と仲間割れ。なぜさっさと捕まえないのか。銃を持っているからか。何かもう状況がよく分かりません。



と、そこで唐突にフランク・モリスとエングリン兄弟がアルカトラズを脱獄した時のニュース映像が挿入されます。もう何のこっちゃと混乱しましたが、調べてみるとエングリン兄弟の片方の名前が

「クラレンス・エングリン」

つまり…本作は実話ベースだった!?という驚愕の展開。気が付いていなかった私が悪いんでしょうか。でも、フランク・モリスは出てこなかったと思うし…。



しかも、その実際のニュース映像をもって脱獄シーンに代えています。「彼らは脱獄しました」という現実の報道映像の後、いきなり「数年後」でエピローグ。本来クライマックスにすべき場面をまさかの資料映像オンリーであっさり流してしまった。私も色んな手抜き映画を観てきましたが、こんな手法はさすがに初めてです。サメ映画だったらクライマックスでサメの資料映像を混ぜることはよくあるけど、完全に資料映像のみで乗り切ったサメ映画は多分ないだろうしなあ…



ただ、私もあまりのつまらなさに昇天しかけていたのは確かなので、もしかしたら朦朧とした頭が見せた幻覚だったのかもしれません。再度確認する気力はもう全く無いので、誰かお願いします。





「ザ・ロック 脱獄計画」(Amazon Prime Video)



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