概要
原題:Mouse Trap
製作:2024年カナダ
配給:ハーク
監督:ジェイミー・ベイリー
出演:ソフィー・マッキントッシュ/マッケンジー・ミルズ/サイモン・フィリップス/カラム・シウィック/ベン・ハリス
ゲームセンターでアルバイトをしていたアレックスは、その夜貸し切り客の対応のため残業を頼まれる。が、貸し切り客とはアレックスの友人たちで、彼女のサプライズ誕生日パーティのためだった。だが、そこにはなぜかやばいネズミ男も紛れ込んでいた。楽しい夜が一転、惨劇の夜と化してしまう。
予告編
感想
今月は「フライト・リスク」や「ロングレッグス」などの公開もあり、どうしようかな…全部は見に行けないからネズミはスルーでいいかな…と思っていたのですが、
私は日本の真ん中の古都で見たので是非、岩石入道さんには北の大地で観てもらいたいと思います!
— たくひら (@7HvvuXTpaJmtbbZ) March 7, 2025
スクリーン映えする意外といい画はあるんですよ
見逃してもらえなかったので観に行って参りました。
いや、背中を押して頂きありがとうございます。
クソ映画マニアとしてはスルーしてはいけない作品でしたね。ネタの危険度的に配信・レンタルには回ってこない可能性もあるし…?
京都では平日昼にも関わらず7割もの客入り、さらに新宿ピカデリーではほぼ満席という驚きの情報も。そんなに観たいか?あのネズミが殺人鬼やってる映像が?まあ札幌シネマフロンティアのレイトショーでは当然ながらほんの数人しかいませんでしたけどね。
それで感想ですが、これが感動的なほどひどい。まさかシネコンでここまでアレな映画を観ることになろうとは。寝落ちする気満々だったのに逆に目が冴えましたよ。同じ著作権切れやりたい放題ホラーでも、あのスコット・ジェフリー&リース・フレイクのプーさん1作目よりもだいぶやっちゃってる。ここまで振り切ったクソ映画を劇場で目撃できたというのはある意味貴重な人生経験と言えます。
まず、オープニングでのスターウォーズパロ長文言い訳がちょっと寒い。初っ端からこんなやらかしを見せられてどうしようかと思いました。真っ当な神経の持ち主ならこの時点で席を立ってもおかしくない。そんな人は最初から観に来ないか。話の流れを無視してねじ込まれた作中人物による著作権の解説もなんだか保身に必死すぎるように見えてしまう。
まあ、それだけ超絶ハイリスクなネタだってことは分かりますけども。こんなのもう製作して劇場公開にこぎつけただけでビジネス的には大勝利ですよね。「悪名は無名に勝る」を地で行くこの所業には一周回って尊敬の目を向けざるを得ない。それだけでも凄いのは間違いない。
プーさんは腐っても本物のプーさんが襲ってくる話で、今思えばそれなりの理由付けも設定されていました。が、本作のミッキーはミッキーマスクを被っただけのオッサンです。別にミッキーである必要が宣伝力以外には何一つない。ミニーも同様なうえに出番は数秒。たとえどんな茶番でもプーさんが最低ラインだと思ってたのでこれもビックリ。一応ミッキーの思念体かなんかが乗り移ったような描写はあったけど、なんで殺人鬼と化したのかがわからん。「蒸気船ウィリー」を見る限りでは元々暴力的なネズミだったから?
ゲーセンで遊んでる若者グループがミッキーおじさんに襲われていくだけの話かと思いきや、生き残りを取り調べる警察、あとどっかの豪邸でコケて皿割って重傷を負った眼帯の女性が襲われる話…と、3つのパートが脈絡なくぶつ切りで同時進行する複雑な構成にも戸惑いを隠せない。ゲーセン組と眼帯女性の話がいつか合流するのかと思いきや最後まで何の関係もなくてまたビックリ。眼帯女性パートはお笑い成分高めでしたが、行動が意味不明すぎるうえに演技が壊滅的すぎて笑うどころじゃなかったです。
それでも、メインであるゲーセン組がミッキーマスクに襲われていくパートは普通のC級スラッシャーモノだと思えばそこそこ楽しめるレベルではありました。ミッキーマスクの弱点がコンドル拳継承者みたいだったのがちょっとだけ笑えた。キルカウントはそこそこ多いし、派手なゴアも多少あり。別にミッキーマスクじゃなくてもホッケーマスクでもブギーマンマスクでも全然代用できる内容ではありますが。
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↑この監督の前作。
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