「Q」 感想 よーく耳を澄ませても

概要

製作:2007年日本

発売:スターボード

監督:江面貴亮

出演:塩崎沙織/薫桜子/佐藤幹雄/長沢一樹


その7人は気が付くとどこかの地下で椅子に拘束されていた。なぜ、いつ、どうやって捕まったのか、誰も心当たりがない。すると、スピーカーで「クエスチョン・マスター」と名乗る謎の男が質問してくる。正直に答えなければ死が待っていると言うのだが…


予告編


そんなもん無いのでU-NEXTの見所紹介文でも載せておきます。



あんぐり。


感想



昨晩、阿部雄大先生がこの作品のことを「神話級のクソオブクソ映画」などとSNSに投稿しており、それを見た時はまぁ邦画だしフーンと流していたのですが、どうもスルーさせてはもらえない雰囲気。







邦画の悪い所詰め合わせセットで忍びないのに神映画…

一体どういうことなんだ…

まあ確かに見放題に入ってるし、尺も60分しかないので観てみましたよ。



2007年の作品ということで、当時流行っていた「SAWのパチモン」的な内容となっています。椅子に拘束された男女7名がクエスチョン・マスターなる怪人物になんかの質問をされ、正直に答えても答えなくても殺され…いや、いちごシロップをぶっかけられて眠らされる話です。



まずこの作品、全部で60分しかないのに6分半くらいかけて登場人物全員がひとりひとり自己紹介するという驚異的な尺の稼ぎ方をしてきます。性別なんて言わなくても見れば分かるよと突っ込みたくなりますが、わざわざテロップ付きで申告させているからには実は偽っている人物がいるのかな?



…などと思いましたが、そんなことは特にありませんでした。あと名前も自己紹介の時しか言ってなくて、その後誰も名前で呼んだりしてませんでした。生年月日など聞かされて一体何を思えばいいのか。かろうじて職業だけは少しは活用されてたかな。職業「むちょく」の人が主人公っぽいなと思ったがそんなことはなかった。



おそらく集められた人物は何かしらの罪を犯したが正当な裁きを受けていない人たちであり、クエスチョン・マスターは彼らに自白させて罰を与えたい的な話かなとは思いました。多分。その点でいうと「リアルゲーム 悪霊召喚」と近い印象かな…地下室から一歩も出ないし。



それはいいのですが、肝心のクエスチョン・マスターとやらのお声がかなり聞き取りにくい。序盤はまだ「あなたは神を信じますか?」とか「正義とはなんですか?」とか何とかしょうもない質問してるのが分かるけど、後半は難しい。



滑舌の問題なのか、機材か、地下で反響しまくるからか、それともウチの安物スピーカーのせいなのか分かりませんが、主催者の声が聞き取れなかったらもう何も分からんわとしか言いようがない。むしろどうして参加者は聞き取れてるの?


これにはU-NEXTさんも


「声が反響しまくるので、よーく耳を澄ませよう」


とわざわざ異例のアドバイスを提供してくれてはいるものの、やっぱし全然聞き取れません。メトロノームの音も絶妙に邪魔してくるし。なんでそんなの置いてるの?リズム感必要だったの?



Qマスター「 ]-[|/34<#! ?」


参加者「ウソ!あだしそんなごどしでないよ!!!」



一体何したんすか?




まあそれはいいのですが(よくないが)、参加者のセリフは普通にリスニング可能となっています。中でも中二病をこじらせた超絶痛い雰囲気のレンタルビデオショップ店員が「SAW」のネタバレを得意げに語るシーンは確かに神話級の痛さです。「SAW」も観てないような人が本作を観るわけないとはいえこれはマズイよ。「スケアリー・アトラクション」とかもそうだったけど、本当に「SAW」は罪作りな名作だったなあ。




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