「アッシュ ~孤独の惑星~」 感想 寄生生物 meets シラット

概要

原題:Ash

製作:2025年アメリカ

配信:Amazon Studios

監督:フライング・ロータス

出演:エイザ・ゴンザレス/アーロン・ポール/イコ・ウワイス/ケイト・エリオット/ビューラ・コアレ/フライング・ロータス


謎の惑星アッシュで目覚めたリヤ。彼女は記憶を失っており、基地内には無惨に殺されたクルーたちの遺体が残されていた。リヤは衛星軌道上から救助に来たブライオンと話すうちにおぞましい記憶がフラッシュバックし、この惑星に未知の病原体が存在することを思い出すが…


予告編

感想



移住可能な星を探して未知の惑星にやってきたチームがグチャドロ寄生型エイリアンに遭遇するSFホラー。

新作だけどアマゾンスタジオ提供ということで久々にアマプラ無料の映画を見ました。



雰囲気は「イベント・ホライゾン」と「物体X」を足して割ったような古き良きSFホラーで意外なほどひねりはなくストレート。ただ、既に主人公リヤ以外のクルーが皆殺しになっている時点から始まり、徐々に記憶を取り戻していく構成はまどろっこしくて眠たくなりました。鼻の穴とか耳の穴からむりやり潜り込んでくるウミウシみたいなエイリアンが暴れる映画でそんな変に気取られても仕方がない。あんなデカい生物を頭から無理やり引っこ抜く場面は笑ってしまいましたし。そういう話なら普通に時系列順に展開してくれる方がいいです。



とはいえ人間に寄生してグロテスクな触手ビチビチモンスターになったエイリアンはやっぱり好き。子供の頃はとにかくこういうSFホラーを貪欲に求めていたし、令和の今になっても出てくるとうれしくなる。欲を言えばそいつによる殺戮が観たかったので、リヤ以外誰も生き残っていないのが重ね重ね残念ですが。



しかし本作最大の見所は実はそこではなく、なぜか「ザ・レイド」のイコ・ウワイスがクルーの中に混じっている点にあります。惑星探査クルーにシラットの達人を採用する意味が分からない。食事中に屁をこくウワイス、鼻の穴からデカいウミウシに潜り込まれるウワイス、寄生されても連続パンチからの後ろ回し蹴りなど得意のシラットアクションを繰り出すウワイス…と明らかにこの手のSFホラーにはそぐわないウワイスの独自性が中途半端に光る。どうせやるならラスボスの顔面パックリ触手ビチビチモンスターの素材をウワイスにして、触手をビチビチさせながら機敏に回し蹴りを繰り出してくるスーパーシラットモンスターにすれば良かったのではないか。今日はそんな風に思いました。




「アッシュ ~孤独の惑星~」(Amazon Prime Video)




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