「モンスターの覚醒」 感想 ビッグフットの朝は早い

概要

原題:Monster Awakens

製作:2024年アメリカ

配信:ライト・ファミリー・フィルムズ

監督:アシュリー・ヘイズ・ライト

出演:デビッド・オーウェン・ライト/スカウト・ライト/ケイデンス・ライト/ジャイナ・ライト


メイン州の人里離れた森で暮らしていた親子。野生動物の撮影が好きな娘ブリーは、ある日撮影に夢中になりすぎ、道に迷って帰宅できないまま森で夜を過ごす。だが折悪しく逃亡中だった凶悪犯と遭遇してしまう。さらに、森には白くモサモサした毛で覆われたUMAが闊歩していた…


予告編

感想



製作:デビッド・オーウェン・ライト

監督:アシュリー・ヘイズ・ライト

脚本:デビッド・オーウェン・ライト&スカウト・ライト

編集:アシュリー・ヘイズ・ライト&デビッド・オーウェン・ライト

音楽:リチャード・ブラーフィールド&ジャイナ・ライト

父役:デビッド・オーウェン・ライト

娘役:スカウト・ライト

ビッグフット役:ケイデンス・ライト&ジャイナ・ライト



…と、BGM以外は大体ライトファミリー総出で作られているビッグフットムービー。


ちなみにBGMの出来は良いです。

BGMだけはハリウッドの大作みたいな雰囲気があるし、何より父と娘の再会シーンでやけに感動を煽るような挿入歌が流れるのでこの規模の映画としてはかなりの力作と言えるでしょう。音楽だけは。



他に特筆すべきポイントは、父と娘で仲良く主演しているうえに脚本まで一緒に書いていることです。微笑ましいにもほどがある…っていうかもう本来の意味で限りなくホームビデオに近い映像作品なのではないか。親子の仲睦まじい日常生活を切り取った一幕以外の何物でもない気がする。けど、「ヒロックの幽霊」の時と違って2人しかいないんだな…。と思ったら、残りの娘たちはビッグフットの着ぐるみに入っていたことが判明するエンドクレジットがある意味どんでん返しに近い感覚でした。



一応体裁としては雪深い森で迷ったスカウト・ライトさんが逃亡中の凶悪犯や白くてモコモコしたかわいい奴に襲われるというビッグフット・パニック。凶悪犯はカメラで殴っただけでフェードアウトしたのでどうでもいいとして、つぶらな瞳が特徴的なビッグフットの方はわりと序盤からチラチラ思わせぶりに画面に映り込んできます。



とはいえはっきりと全貌を映してくれるシーンがないのが物足りないところですが。雪の中からむっくり起き上がるシーンが何度かあったけど、もしかしてそれが「モンスターの覚醒」ってことなの? 覚醒してパワーアップという意味ではなく単に朝になって目が覚めたという意味でしかないのか?



ストーリーは在って無いようなものだし、クライマックスで激突するビッグフットとお父さんの対決…という名のジャレ合いも見所というにはあまりにも弱すぎます。知らない家庭のちょっと変わった寸劇風ホームビデオにしか見えないのです。しかし、田舎で撮影してるだけあってリスやキツネ、クマ、オオカミ、ヘラジカなど森の動物たちが画面に適度な彩りを添えてくれるので、動物好きの方なら何とか耐えられないこともないのではないでしょうか。今日はそんな風に思いました。




「モンスターの覚醒」(Amazon Prime Video)


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